そして父になる

そして父になる

そして父になる

 良い映画だった。2つの家族がややテンプレ気味に対象的な家庭環境ってのが気になるくらい。もう少しひねってあっても良かったかな。生みの親より育ての親。結局はそういうことで間違いない。血の繋がりなんて結局プラシーボ効果だよ。夫婦関係がいい証拠じゃん。そりゃなんらかの性能差はあるだろうし、開放に必要なスキルポイントは違うだろうけど、用意されてるスキルパネルは基本的に似たようなものだと思うんだよねぇ…。時々突然変異のタレント持ちが生まれるけど、それは両親の性能によるのだろうか。うーん。競馬とかだとどの馬が親なのかって重要な指標なんだよね?たしか。競馬やらないので知らないのだけど。でも人間はなぁ…どうなんだろ。競争馬じゃないし単純な物差しだけで優劣決められないのが人間。いや違うな、性能差によって子供を選択するっていうことがそもそも違うよね。生みの親より育ての親。金言。

 ところでリリー・フランキー側がやや「望ましい子育て」として描かれているような気がするのだけど気のせいか。子供の意思を尊重した自由な子育てに対して、小学校受験に示されるような、親にコントロールされる子育て。どちらも方法としては間違いではない。というか正解とか無い。どのように育ててもその子が大人になった時にどうなるかは誰にも分からない。ちょっとしたことで聖人にも犯罪者にも転ぶのが人間の難しいところ。映画終盤になって、福山雅治の方から子供が逃げ出すシーンがあって、すなわち福山雅治側は失敗で、リリー・フランキー側が成功みたいな感じに見える。でもなんかお互いの描写が平等じゃない気がするんだよなー。リリー・フランキー側でこれまでの生活と違う事に悩んだり嫌悪感を感じたりする子供の描写はあるべきかなと思うし、そういう物語はきっとあったと思う。

 結婚もしてなければ子育てもしてない自分が語る滑稽さよ!