星系出雲の兵站1

星系出雲の兵站 1 (ハヤカワ文庫JA)

星系出雲の兵站 1 (ハヤカワ文庫JA)

 SFは定期的に読みたいジャンルのひとつ。想像力に対するインプット。しかし設定が凝りすぎてて、想像が追いつかなくて諦めたこともある…。本作はそういう意味では設定が細々説明されてて若干の読みにくさがあるものの、わからないレベルではないので、なんとか読了。政治的駆け引きとか、軍事的駆け引きとかの細々とした描写を楽しく読むべきなのかもしれないが、そこがなんとなくピンと来ない。個人的にSFに求めてるのは、まだ存在しない科学技術と、それによる人類への影響とか、その中でどのように人間が行動するであろうか、というドラマなのだと思った。確かに政治&軍事も、超科学の中でどのように人が思考するのかという話なんだけど…。うーん、まぁあんまりそこに興味がなかっただけかな。それより未知の宇宙人という存在が、現段階ではそれほど活躍してないので、そこがちょっと不満。次巻以降に動きがあるだろうか。宇宙人が現れたことによる人類側の動きの描写は面白いのだけど、いつの間にか人間同士の政治的綱引きの話になる。それが不満。ゾンビものがいつの間にか人間同士の戦いの話になってるような現象。そうじゃない、みたいのはそれじゃない。ウォーキング・デッドはそれで観るのやめた。その後どうなっているだろうか。

 それはともかくとして全体として面白くなかったかと言えば、そんなことは無いので2巻がすでに手元にある。1巻で様々な前提は語られたと思うので、これをどのように動かし、結びつけていくかが楽しみだ。