銃・病原菌・鉄

有名なジャレド・ダイアモンドによる人類史の本。内容については下記のtogetterにざっくりまとまってる。名著と言われるだけあって、様々なところに概要がまとめられているのでそれで十分なくらい。具体的な例で何重にも補強される。割と同じこと何回も出てきてるな…というような印象も無いことはないのだけど。しかしそんな冗長なところも、ゆっっくり少しずつ読んでいた自分にとっては、そういえばそんなこと言ってた、って思い出すのにちょうど良かったりして。結局のところ、要点は下巻のエピローグにまとめられているので、本書の内容を思い出したいときはそこを読むだけでもいいかも。
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 (いつもどおり)名著という権威付けによって読んでみたのだけど、個人的感想はほどほどな点数…。語られている事自体は面白いなーって思うのだけど、普通の世界史の方が面白い。ざっくり言って本書で語られているような人類史ってのは、自然の摂理や環境要因によって、辿るべくして辿った人類の歴史。そこ人間の意志があまり入ってこないのが物語として面白くない。歴史は物語じゃないんだけどさ。でもエンターテイメントみたいな面白さも感じてるわけ。国や民族の興亡には必ず人間の意志が介在してる。特に強い野心や汚い欲望が絡む人間の物語は本当にエンタメ。そしてその人々のエンタメかとも思える物語が、実は今に続く現実であるというのが最もワクワクするところ。ヨーロッパ史なんかはその辺がエグくて良い。古代から根付く白人至上主義とか。