なら職業と結婚しろよ

 毎週決まった曜日時間に図書館に通うようになって、毎度毎度本を借りたり、DVDプレーヤーを借りるために記帳したり…と図書館司書の方達のお世話になっていたら自然とちょっとした会話をするくらいに仲良くなった。個人的にはかなり嬉しいことだ。普通に利用している他の人とは、別の特別な存在に自分がなっていることのうれしさ。人間やはり他者に認識して貰うことにひとつの喜びを感じる物だと思う。

 利用している図書館の司書さんは全員女性なのだが、「図書館司書」という職業を身に纏っているだけで魅力的に見えてくるから困る。静かな本の森で静かに働く女性達。本と静寂を守り、本と静寂を好む彼女らは気品に溢れ、かつ美しきインテリ。これまで人生の大半を本と過ごしてきた為に、内気でほんの少し人付き合いは苦手。心ときめいたのは、昔読んだ少女漫画の中の一度きり…アホか。超ステレオタイプのファンタジー

 昔から「職業」という要素に弱い。職業フェチ?今風に言うと職業萌え。「なら職業と結婚しろよ」という冗談な突っ込みを時々友人から頂くことがあるけれど、「職業」とは婚姻届が提出できないので、誠に残念ながら不可能としか言いようがない。だからせめてその職業を自分の身に纏うか、それが出来なければその職業と仕事をする職業に就く。そして今の私がある。しかし職業と結婚するというのはある意味において正しいとは思う。職業って人間性がある程度反映するもんでしょ。その仕事をやりたい、その仕事を選択した、ということに人間性が反映してないなんてことは無いだろう。全ての人が望んだ仕事をしてるわけじゃないから多少のブレはあるけれど。その職業を選択した人と結婚するというのなら、ちょっとアリなんじゃないかと思ってみる。妄想だが。