深層心理がわかる本―人の心に潜む知られざる世界の謎を解く (学校で教えない教科書)
- 作者: 高山清和,渋谷昌三
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 1999/01
- メディア: 単行本
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始めに心理学の歴史や仕組みなどをを簡単に解説して、フロイトやユングなどの有名な心理学者の学説を交えて精神分析の方法を紹介する。心理学の入門にと思って手に取ったけれど、図や表が多く掲載してあって読みやすく、恋愛や宗教、芸術、犯罪などのテーマと絡めてあるのも面白い。これはもしかしてアタリだったのかな。やっぱこの分野はフロイト先生が大家なのだねぇ。どのページめくってもフロイトの名前があってフロイトの理論から分派していく感じ。
しかし空飛ぶスパゲッティモンスターを読んだ後にこの本を読むと、どうにも心理学者の言っている理論に確実性を感じない部分も。スパモン教が指摘する「進化論のいい加減さ」に通じるものがちょっとあったような気がした。
例えば
フロイトは宗教を、抑圧された性的欲望が宗教的な熱情に昇華したものであると解釈した。
うん、うーん…それはフロイト先生の解釈でしかないわけでしょ?みたいな。勿論人間の心理、感情のことであるので科学や機械のように公式やマニュアルが存在して、「この操作にこう反応する」というルーチンは存在しない。だから勿論そういう解釈も間違っているとは言えないけれども、なんちゅーか理系脳にしっくり来ないというか。言ったもん勝ちの世界なんじゃないの?とか。とは言え、賛同出来る部分も多くそういった人間の多さによって心理学者はオーソライズされるに違いない。実際適当な解釈をしている訳ではないだろう。理論に基づいて様々な実験が当然繰り返されているだろうし、その上で現在まで研究されてきた分野だ。ある程度信用出来る。*1
さて次はやはりフロイト、ユング先生あたりの理論を押さえておきたい。個人的には無意識の中に「個人的無意識」と個人の体験を越えた「普遍的無意識」が存在するというユング先生の説が好きだ。同意できるとかじゃなくて好きか嫌いか、ね。ファンタジーを感じるじゃん。
余談:あら…定価で買ったのだけどAmazonで130円か…これは…。
*1:ま、そんなこといったら経済学者の言うことのバラバラさと不正確さと言ったら無いのだが…