つまんない演劇を初めて見た

 演劇を見るようになってまだ日も浅いのだけど、今日観た演劇は飛びっきりつまらなかった。脚本が面白くない、演出がつまらない、目立って良い芝居をする役者もいない…。よくよく考えたら、中規模劇場の舞台を観劇したのはこの舞台が初めてか。このあたりの演劇ってのは方向性が難しいのかなぁ。

 蜷川幸雄野田秀樹クラスの大規模劇場での演劇は、演出にも脚本にも保証付きの深い面白みがある。また、マイナー劇団の小劇場演劇は、そのマイナー感とちょっとした冒険心、それから小さなハコだからこそ生まれる臨場感が非常に面白い。しかし少しばかりお客さんを集めるようになった中規模劇場での舞台というのは、小劇場が持っていた「臨場感」が薄まり、ごまかしの利かなくなってアラが目立つようになり、興味を引きつけられない芝居はすぐに破綻する。そんなものを今日観た気がする。4500円の惜しい舞台だった。