- 墓穴を掘る日本コンテンツ--北米のアニメ・マンガ事情が語るもの:コラム - CNET Japan
このCNETの記事で立てられたスレをニュー速で読んでたんだけど、「日本アニメオワタ、原因は萌えアニメ」みたいな思考は短絡的過ぎやしないか?
昨今のアニメを批判する際に、必ずその矢面となるのが「萌えアニメ」と呼ばれるジャンルだ。いわゆる「キャラ萌え」に重きを置いた作品の事。様々な属性を身につけたキャラ、特に美少女&美少年を多く登場させ、視聴者の間口を広げている…というのが、「萌えアニメ」が持つ一つの特徴であるように思う。しかしそれだけでは「クダラナイ」と判断する材料にならないと思う。
よく考えて欲しいのだけど、「キャラに萌える」ということは大変な事だと思う。適当にコレとコレとコレって合成しただけで果たして「萌え」がアニメとして成り立つんだろうか?「幼女とスク水とランドセルっ」でそりゃ瞬間的には沸騰するかもしれないけど、それを作品として、アニメとして「萌える」ことが出来るようになるには、結局の所「ドラマ」が肝。つまり本当に萌えるアニメは脚本や演出面から言っても強固なハズなのだ。「萌えアニメ=駄作」という扱いは非常に不当なんじゃないのか?*1
そういう状況で日本アニメの衰退を萌えアニメに求めるのは、アニメに関心のない人間が勝手な想像で作り上げた「萌えアニメ」を仮想敵とした、全くの独り相撲であると言わざるを得ない。
そもそも日本のアニメは衰退しているのか?個人的にはそこに最も疑問を感じる。確かに瞬間的にしか沸騰できないダメな"偽"萌えアニメや、DVDの売り上げしか目に入っていない作品が存在することは否定できない。でもそれって今に始まったことでは無いし、もっと言えばアニメ業界に限った事じゃないし、全ての新しい、面白いものはそういう状況から生まれていると思う。
ちなみにビジネスモデル的な観点で言えば、アニメ業界は今後衰退していくかもしれない。それはDVDを売ってリクープするというやり方が成り立たなくなっていること、また携帯や動画配信サイトを含めたインターネットの利用、対策についてまだ十分とは言えないことなどが挙げられる。*2でも作品的なクオリティで言えば、どの作り手も良い作品を作るべく努力を重ねているわけで、そう悲観することは無いんではないのかい?
という話でした。