テーブルマナー

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 舞台版「ガラスの仮面」を観てから大和田美帆が物凄く好きになった。マヤというキャラクターに見事にシンクロさせた演技力、蜷川幸雄の演出力がマッチして舞台上のマヤは本当に輝いて見えたよ!そんなわけでその大和田美穂出演の「テーブル・マナー」観てきました。

【原作】アラン・エイクボーン
【上演台本】桝野幸宏
【翻訳・演出】G2
【出演】松尾貴史 大和田美帆 柳浩太郎
     佐藤真弓 市川しんぺー 島田歌穂
【劇場】紀伊國屋サザンシアター

あらすじは以下のURLで(手抜き)
http://www.g2produce.com/agape/13/storytop.html

 大和田美帆の役所は前述の「ガラスの仮面」で演じた様な明るいキャラクターとは逆方向の、終始テンション低めの不機嫌な性格の末娘。新しい引き出しを観る事が出来たけれども、インパクトは薄めかな…役の性格上なのか演出上の意図なのか感情が爆発するような事も無く、むしろ他キャストに食われている印象。

 でも松尾さんの喋りスキルが高すぎてどう考えても勝てねぇな。中盤まで舞台上に登場することは無い松尾さんだけれども、登場して以降は一気に流れを持って行ってしまう存在感が凄い。立ち居振る舞いと喋り!は抜群。他にも個々の芝居が光る舞台だった。柳さんは普段からああいう喋り方なのか。呂律の回らないおの話し方は演出だと思ってたぞ。面白いな。

 登場する人物は6人。そのあらゆる組み合わせで対話が行われ、時に口喧嘩になり和やかになり笑いになり修羅場になる。テンポ良く展開する舞台の表情が特に面白いなぁと思った。

 お話的にはちょっと消化不良。結局この過程で何かが残ったのか、解決したのか。始まりから何一つ進展しないようにも思えるし、ちょっと気持ち悪さを残した結末だった。