- 出版社/メーカー: ショウゲート
- 発売日: 2006/06/23
- メディア: DVD
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この映画とは関係ないのだけど、藤子不二雄Aの「まんが道」を読んでいる。藤子不二雄の自伝的漫画。二人がトキワ荘に引っ越す直前まで読んだ。二人の漫画にかける情熱がすごい。やる気がぐいぐい出る。まんがという表現手法が手塚治虫によってどんどんと新しくなってきた頃の、変化の流れのなかにいる若者たちの情熱を感じる。やっぱり時代を切り開いてきた人々の力はすごい。
ちなみにこの漫画を読んでると、古い洋画がどんどん出てきて、それらを二人がばんばん見る。そして触発されて次々といろんな作品が生まれる。インプットは重要だ。仕事は基本的にその人のアウトプットが求められるんだけど、インプットしていかないといつまでたっても同じアウトプットしか生まれない。そんなこと重々わかってるつもりなんだけど。忙しいだとか何とか言ってついついタモリ倶楽部見ちゃうんだよねぇ…。楽だから。楽なんだよな~タモリ倶楽部。楽しくて。
忙しい、って心の盾が出来ると、考えることを要求されるコンテンツを避けがち。ドラマとかね。「考えさせられる…」とかそういう高尚な話でもなく。単にストーリーを追うのが辛くなる。そこが面白い所なんだけど。あぁいけない。本当にいけない。それを避けて何をするわけでもなく、時間を無駄に過ごしている。生産性ゼロ。
で、映画を見たりするわけ。よいしょって見始めると面白いから見れる。ハードルさえ超えてしまえばその先は結構おもてなしムード。さて、そんなわけで「太陽を盗んだ男」。結末までみて振り返ると、冒頭のバスジャック犯のシーンにいろんな事が対比として詰まっているように思う。沢田研二側に足りないのは主張。30年前の若者の時代背景的なものを拾っているのだろうけど、今も似たようなもんか。どの時代の若者も、主張なんて無い人がいてある人もいる。無い人を捕まえて社会が叩きます。沢田研二の役は、若者的野心というか、盲信さみたいなのをこじらせたイタさを感じる。アナーキーさに憧れて、知識があるばかりに原爆を作っちゃうけど、肝心な所で被曝して痛い目をみる…。「うおおお…左手がうずく…!」とかカッコつけてたら黒歴史、みたいな話ですね。違うか。
若干どころじゃない雑さがむしろ魅力。不思議と引き込まれる沢田研二の芝居もいいし、不思議と感情移入していく。やっちまえ!起爆させろ!!!なんて思っちゃったりする。しかし結局あそこまで彼を突き動かした感情みたいなものはやっぱり不思議めいている。
- 作者: 藤子不二雄A
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1996/06/18
- メディア: 文庫
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