サイバー大学は本気か実験か


 一昨日の記事ですが、気になったのでメモ。
 いつか現れるだろうとは思っていたけれど、遂に現れたオンライン大学。しかもよりにもよってソフトバンク。最近評判悪いソフトバンクだけに、やや世評も厳しい感じがする。不透明な感じがするものね。時代が多様化してきて、様々なことを様々な体系で教える大学が増えてきている中で、オンライン大学はこの流れで結局行き着く先だったとは思う。

しかし認可を受けたものの、「異例」の11項目の注文。

異例の“注文”11項目・ソフトバンクなど出資のサイバー大 ビジネス-最新ニュース:IT-PLUS
http://it.nikkei.co.jp/business/news/index.aspx?n=NN001Y160%2027112006

何故異例なまでの注文を受けながら、認可を受けることができたのか。つまりこれは認可と言いつつも、文部科学省にとっては「実験」なのではないかと思う。

 このサイバー大学の疑問の中心は、なによりこの形態で。「4年制大学としてふさわしい教育活動を行うこと」ができるのかという点にあると思う。遊ぶことが大好きでそこに多くの時間を費やす大学生が多いこのご時勢*1で、それでも辞めずに大学へ講義を受けに行くのは、講義が自分の意思と関係なく受動的に行われるものであって、講義に出席しないとペナルティが存在するからだ。講義をどのような態度で受けるかはともかく、講義を受けざるを得ない状況があるからこそ講義を受けている人は少なく無い気がする。だがこのサイバー大学では、講義はオンデマンドだと言う。友人とも会わずにネットで全て事が済む。下手をすれば学習のモチベーションは下がるばかりではないか。この大学は大きな賭けになっている。

 少し前の事情なら、この大学には認可が下りなかったと思う。しかし現在では先にも述べた用に、大学の形態が多様化してきていて、新しい試みに対する間口が広い。加えて、(ここが決定的なところだと思うのだけど)ニート、引きこもり等への対策として、この賭けに乗ってみる必要があったのではないだろうか。再チャレンジを掲げて首相になったものの、残業代が無くなる法案だとか、公約と逆に政治が走っている感があるし…


なんて考えはを邪推かな。

*1:別に悪いとは言わないよ。