ダカーポ第604号:藁にもすがる思いです…

 この4月、やっとこ大学を卒業して社会人デビューした。「社会人」などと言うけれども、一体社会人を社会人たらしめる要素というのは何なんだろう?例えば「学生」や「社会人」というのは社会における身分のテンプレートなわけで、テンプレートである以上それぞれが違うルールを持った役割であることは間違いない。では学生にあって社会人に無いルール、逆に社会人にあって学生に無いルールというのは一体何なのか。自分がこの2週間で感じたのは秩序と責任がまず大きな要素なんじゃないか、ということ。「社会人」というからには「社会」とは何なのかと言うことなのだけれど、やはり社会はルールの集合体だ。ルールを守ること、つまり秩序である。

 ハッキリ言って学生は秩序を守るという意識が薄い。それは行動が周りの人間によってフォローされたり、「学生だから仕方ない」という認識があったりして、かなり甘えがあるから。自分もそうだったし。つまり行動への責任意識が薄い。仮に失敗をやらかしても、その影響というのが身内で完結するから失敗に対する恐怖も比較的小さい。そういう理由から責任を感じることが無いから、秩序を守る意識も小さい。

 …なんてことを身を持って感じた2週間。ああああ!自分に足りないものだらけで毎日凹む2週間!!なんでもいいからオラにちょっとずつ力を分けてくれええええ!!!そんなわけで「本が好き」から本頂きました。

ダカーポ 2007年 4/18号 [雑誌]

ダカーポ 2007年 4/18号 [雑誌]

「社会人の大常識検定」と表紙にデカデカと書いてあって扇情的w この時期の新社会人の心理を見抜いてやがる!手にとって見ずにはいられないぜ!

 内容はいくつかのジャンルに分けてクイズ形式で社会人の常識チェック。「国際情勢」「政治」「経済」「社会・環境」「ビジネス」「コミュニケーション」「ケーター・パソコン」「文化」「礼儀・作法」「スポーツ」「健康・医学」「エンターテインメント」「日本語」の全13分野。これがなかなか難しい。「常識」と言うだけあって、問題は「どこかで聞いたことがある」という様な問題が多く、結局そのどこかでは聞いたであろうことをきちんと理解して自分のものにしているか、ということを試すような問題になっている。

 また面白い問題になっているなと思わせるのは、テレビや新聞などで偏向報道されがちなニュースにもスポットを当てて改めて考え直させるような構成になっていること。例えばスポーツの分野で言えば「見逃しがちなスポーツの本質をテストで再確認してみてください」と監修者からもあるように、意外と取り上げられていない問題や事実に気付かせてくれる。これは面白い。

 とりあえず全問題を解いてしばらくは眺めていよう。常識…というのにはまぁ少し誤解があるような気がする、というのは社会人といってもいろんな仕事があるので政治や経済を知らなくても問題ない人もいる、しかし知っておいても当然だろ?と言われて「いえそれは違います」とも言えないようなネタなので知っておくべきだろう。こういうことを知っているのと知らないのとでは誰かとの「雑談」に幅が出るではないか。雑談の重要性を最近感じるのだ…。

 そんなわけでオススメの今回のダカーポ。それにしても仕事が始まると思うように本が読めません。慣れてないせいか、帰ってくるともう眠いんだよね…。


ダカーポ 2007年 4/18号 [雑誌]

  • 著:ダカーポ編集部
  • 出版社:マガジンハウス
  • 定価:380円
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