新感線☆RX「五右衛門ロック」観劇

 超人気劇団の新感線のチケットを友人に譲って貰って初観劇。新感線は前々から観たかった劇団。偶然に感謝。人脈って広げておくモンだなぁ、と自分が利益を被って初めて感ずるゲンキンな自分。

【脚本】中島かずき
【演出】いのうえひでのり
【出演】古田新太 松雪泰子 北大路欣也 森山未來
     江口洋介 川平慈英 濱田マリ 橋本じゅん
     高田聖子 粟根まこと


 先日「かもめ」の舞台を観たときに「でかいハコの演出じゃねぇなぁ…」という偉そうなエントリをしたためたが、そういう意味ではもう文句の付けようのない最高に充実した舞台でした。勿論役者さんの芝居も抜群に面白く、台詞回しから立ち回りまで、どこを切り取っても魅力的。だけどさらにそれらを支えるのが、装置転換の巧妙さであったり衣装の面白さ…、中でも個人的に面白いと感じたのは音響や照明の演出だ。特に音響面では舞台両端に生バンドを配置し、オマケにプレイヤーもノリノリときたもんだ。ちょっとした効果音にもクスリと笑いを誘う間の良さがあり、色々勉強になる…。そして照明はこれまでの舞台で初めて見た手法、(この舞台が「音楽劇」である為だと思うのだけど)ビビッドな色彩が飛び交うコンサートを彷彿させるものだった。音響と照明の相乗効果で見事に「五右衛門」と「ロック」がハマる。全ての要素が全ての要素の相乗効果となっている、本当に計算されたアツい舞台だった。是非是非また観に行きたいモンだ…。

 余談になるけれど、ふと見上げるとボロボロになった天井が痛々しかった。そういえばコマ劇場は今年いっぱいで閉館するのだったなぁ。実は今回初めてコマ劇に入ったので正直な所強い思い入れも無いのだけど、こうして良い舞台をやれば満員になる会場の中にいると、このまま存続させる事は出来ないのかなぁとふと思う。(ラストシーンで舞台が回転しながらせり上がる、いわゆる「コマ」をこの目で見ておくことが出来て良かった)