アイデンティティー/監督:ジェームズ・マンゴールド

 10人の男女が集まるまでの前半部はやや冗長な感じだけれど、一度事件が勃発してからの緊張感、スリリングな展開、そして集結に向かって回収されていく伏線の数々…!これはすごい、やられた、と思ってからも油断できない。本当にラストまで何度も展開が読めない所が素晴らしい。

ネタバレのストーリーメモ

ある豪雨の夜、10人の男女がモーテルに集まる。理由はそれぞれ。妻が事故にあって一時的に駆け込んだ夫と子供、その加害者と一緒にクルマに乗っていた女優。モーテルの支配人(後に違うことが分かる)。ゴタゴタの理由から結婚したばかりの夫婦、娼婦、そして刑事(後に脱走中の囚人)と護送中の囚人(あれ、数えたら11人居るぞ…まぁ良いか)。一人一人が次々に謎の死を遂げて、そして死体が忽然と消える。その謎を解き明かすべく犯人捜しが始まるのだが、途中エド(ジョン・キューザック)は衝撃の事実を知ることになる。それは10人の男女は全てマルコムという一人の男の多重人格の一つ一つだと言うものだ。エドはまたその多重人格の中の一人が凶悪な殺人犯であることを知り、その人格を消すことを命じられる。そこからマルコムの人格内で戦いが始まる。そして勝利したのはパリスというオレンジ農園の経営を夢見る女性だった…はずが最後の最後に衝撃の結末!