スパジャポにゆく

 温泉、サウナに行きたい。世の中で流行ってるから行きたい。そう、おれはミーハーな男だ。しかしそのミーハーな気持ちで行ったサウナしきじは確かに良かった気がする。静岡まではるばるクルマで行ったのも良かった。高速降りてすぐのところにあったのも良かったな。ドライブとセットの旅行気分が良かったのかもしれない。とにかくしきじは良かったと思う。ピーナッツくんも言ってたし間違いない。大体情報はVtuberから得る。


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 で、スパジャポに行く。スパジアムジャポン。東久留米にそんな施設があったの知らなかった。車で行けばしきじより近い。そりゃそうだ。スパとスーパー銭湯って何が違うんだろう。さっくり検索するとリラクゼーション系の仕組みがあるとなんとなくスパと名乗る雰囲気が出る模様。ここには温泉やサウナのほかに岩盤浴があった。これかな。まぁ厳密なルールがない以上、銭湯っていうよりスパって行った方がオシャレ感があってファミリーやカップルが呼び込めるのであろう。(そして実際そうであった)。WEBページもなんかテーマパーク的なワクワク感があってよい。温泉施設以外にもさまざまな食事があったり、岩盤浴のフロアには大量の漫画があったりとする。

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 というわけで1日休みのタイミングにのんびり起きて向かう。15時頃に到着すると駐車場はクルマでいっぱい。満車ではなかったけど空きが少ない。平日だぞ。混んでる温泉なんて良いことねぇなと一抹の不安を感じながら中へ。現代的な温泉施設らしく、館内の会計はすべて手首のセンサーで決済する。施設を退場するときにまとめて精算する模様。こういうの、最終的な会計が怖くなって使いにくいなって感じるワタクシです。水も普通の自動販売機より若干高い設定にしてあったしよぉ…温泉で水分補給をためらわせるってよくないよ!!買ったけど。

 入館するのにまず850円。フロアが3つに分かれていて、3階と4階のフードコートと温泉だけならこれでおしまい。5階の岩盤浴と漫画読みがしたければさらに850円払うシステム。最初なのでケチっても仕方あるまいと、合計1700円払って入館。タオルは有料で貸し出してもらえるが、持ち込みもOKという情報を掴んでいたのでおれはタオルを持ち込んだ。岩盤浴の追加料金を払わないと、館内着は貸し出してもらえない。しかし施設内は基本的に館内着を着ている人が殆どなので、突出したエゴイストを嫌う日本人の性質としては、空間に溶け込むためだけに850円払ってしまいたくなるかもしれない。しかし退場するころのおれは絶対に岩盤浴の追加料金はいらないぞと感じた。後述。

 というわけでまずは風呂だ。3階のフードコートがグラウンドフロアみたいな感じ。1−2階は駐車場だから。風呂は4階。駐車場が埋まっているだけあって、ロッカーもかなり埋まっていた。鍵が残っていない。ちなみに岩盤浴へ行く人もここを利用する。館内着に着替えるにも4階のロッカーを利用するのだ。浴場へ入ると、複数の温泉とサウナ。体を洗ってとりあえず温泉だ。ここの温泉は天然の湧水に炭酸を混ぜているらしい。湯船に浸かっていると身体中に泡が付着する。楽しい。しばらく体をあたためてサウナへ。2種類のサウナ。中央に塩の山が用意されているミネラル塩サウナ。温度はそんなに高くない。塩すりこむという体験が楽しい。どのような効果があるのかはわからんけども。加減がわからんので、拳ぐらいの塩をとってゴリゴリ体に擦り込んで遊ぶ。外へ出るときに塩を流して出るっていう設定で掛け水が用意してあるんだけど冷たい。冷たいのは水風呂まで取っておきたい気がするんですけど…。

 水風呂も2種類ある。水的と氷的。ここの風呂は「〜的」という名前をそれぞれにつけている。なんでだろ?中国とかのお客さまにわかりやすいのか?そういえばサウナに一緒に入った人は中国人だった気がする。水風呂はまぁ普通なんだけど、氷的の方の温度が低い。12℃くらい(水風呂は16℃くらい)だったから、氷といってもそんなに冷たいわけじゃないんだけど、なんか股間にビリビリくる冷たさだった。新体験。他の人の様子を見ていると同様に股間に手を当ててビックリしてたので、男性の陰嚢は冷水を浴びるとビリビリと痺れるような刺激があるらしい。サウナあるあるネタでレッツドヤリング。ところで塩サウナで無い方のノーマルサウナの方が温度が高くてやっぱりよき。8分毎のスチームと熱風がある程度のタイマーがわりになる。

 露天風呂も用意があったけど、やはり冬の外気が冷たすぎる。風呂に入ってしまえばその温度差が気持ちよくなるのだろうけど、ここは駐車場が埋まっているほど大人気のスパジャポ。どの湯船もスペースが埋まっている。隙間に体をねじ込むような大胆さも無い。温度差でびょうびょうと風が吹き込むその扉から、意を決して外に出てきたものの、すぐさま心が折れそうになる。ヒエヒエになっている床からビリビリと痛みを感じる。体温を激しく奪うように吹き付ける風。廊下を一往復して内風呂にもどるハメになった。これだから混雑してる温泉は!!!その後タイミングを見計らって露天風呂に行ったが、内風呂とそんなに大きな体験の差は無いかな?電気風呂だけは初見殺しだ。腰につよい電気ショックをくらって一時的に硬直してしまった。格ゲーだったら死んでいた。

 で、まぁ風呂は普通で、それで良かった。問題は5階の岩盤浴ゾーンだ。5階は岩盤浴のゾーンではあるんだけど、大部分のスペースは休憩所みたいになっていて、自分のスペースに大量の漫画を持っていってゴロゴロしながらダラダラ漫画を読む。しかしネットカフェみたいな孤独の空間じゃない。ここに来ている人々はそんな陰キャな楽しみ方はしない。カップルや友達とレジャーに来ているのだ。そうすると温泉に入り、薄着の館内着に着替えた男女がけだるげな雰囲気でそこかしこで横になる。そしたら当然眠くなり、油断しきったしまりのない痴態を晒す男女。あまつさえカップルなんてそんな非日常な空間をむしろ利用してイチャイチャと絡んでいる。半個室の狭い休憩スペースに二人で密着する。これは淫らである。何も起こらないはずもなく。間違いなくエッチが発生している。そういう設定でAVが作られてほしい。

 そんなわけで一人で温泉を楽しみにきたおじさんには、5階は居場所のない空間だった。おじさんは岩盤浴の追加料金は払わなくていい。1階にも休めるスペースはある。館内着は貸してもらえないが、なんか楽な服を持っていってそれで乗り切ろう。