転職の隙に行く!エジプト旅行6日間~2日目

 どこから2日目なのか境が曖昧。目が覚めて4時頃ドバイの空港に到着すると、次のカイロ行きの便までしばしの休憩。ここからは日本語の通じるスタッフがいないので、かなりビビりつつ受付へ。乗り換えだからトランスファー?アライバルは到着のはず…とあやふやな英語記憶を頼りに手荷物検査をパス。次の乗り換えゲートはどこなんじゃろとチケットを見るのだが書いてない。なぜ書いていない。これは迷子だ。完全なる迷子。このままふらふらとドバイ空港内をうろついて不審人物として拘束されて強制送還だ…と最悪のイメージが頭をよぎりつつも道なりに進む。
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やたらと格好いいエレベータに感動しておもわず写真を撮る間抜けな日本人観光客を装いつつウロウロしていると、電光掲示板発見。離発着する飛行機を一覧表示している。これだ。幸いチケットには搭乗する便名と時間はしっかりと書いてあったのでそこから探してゲートを特定する。119番ゲートだ。なにやら緊急事態な自分の心情をあらわす数字である。しかし大きな前進、救急車は不要だ。そんなわけで数字が世界共通で助かった。こうなれば足取りは軽い。案内板通りに進んでいくとスンナリ到着。さすがにデカイ空港だけあって、随分と歩いたが。しかし飛行機の搭乗時間までにはまだまだ余裕がある。海外旅行は乗り継ぎ待ちのロスが結構大きいんだな。辺りには同じように次の飛行機を待つ人々がベンチや床で寝ている。ドバイ空港内は山手線並に治安が良いらしい。時間潰しに本は持ってきてあるのだけど、やはりここで搭乗するのはTypePさん。これほどの国際空港であれば無線LANくらいあるだろう…あった、早速繋いでtwitterにドバイなう!とやらなければ。旅先でtwitterニューエイジの旅行者STYLE。が、遅い。しかも不安定で時々切れているようだ。ポストが時々失敗する。日本の安定&高速なインターネットが早くも恋しい。とりあえず繋がらない訳ではないのでどうにかいくつかポストをして、TypePさんの元気も衰えてきたので空港内を散策することに。空港内には様々なお店がある。コーヒーショップに始まり、おみやげグッズを扱うお店、時計、宝石、化粧品、お菓子、お酒、たばこ、電化製品、DVD…もちろんマックもある。日本のアニメDVDは別棚にセクション分けしてあって、格の違いを見せつけていた。このあたりのラインナップというのはどこの国でも変わらないに違いない、試しに水ぐらい買ってみるか!…と思ったら通貨がUAEだったので即中止。たぶんUSドルも使えるんだろうけど、あんまり無理はしない。ここで貴重な体力を使ってる場合ではないのだ!じっとガイドブックを読むことに専念して時間を使っていると、やっとこ搭乗手続きが始まる。しかし受付から搭乗案内まですべて英語か何語か分からない現地語でされるので、いつもどこかに不安を抱えながらの進行だ。コミュニケーションがとれるって本当にすばらしい。帰国したら英語の勉強をしよう…などと思わず考えてしまう。しかし間違いなくしない。喉元過ぎれば熱さを忘れるものだ。便利に出来ている。ドバイ→カイロの飛行機は、成田→ドバイに比べるとフライト時間が短いせいか、座席の設備がやや劣っていた。コンセントとUSBが付いてない。使う用事は無かったんだけど、ちょっと残念。
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で、なんだかんだで間違いは無かったようでカイロ空港に到着する。さぁここからが本当のデモンz…エジプトだ。カイロ空港に着いたらまずしなければならないことはビザを購入することだ。事前に手に入れた情報によると、入ってすぐ横でビザの印紙を売っているということだ。金額は15ドル。買ってパスポートに貼り付けて入国審査を受ける。よしお金は用意できた。係員に掛ける言葉は「ギブミービザ」、完璧だ。チョコレートでも貰う気分だ。さぁいざ…!と入口へ入ると横…にはガランと人のいない窓口。奥には行列だ。あそこか?横じゃなかったのか?奥にはチケット売り場のような電話ボックス大の区切りがいくつかあって、飛行機から降りた人がそこへ並んでいる。状況からして…おそらくここでビザを買うに違いないのだが…どう見ても両替所なのだ。係員の背後には今日の交換レートを表示する電光掲示板。ここでみんなエジプトポンドを作っているのか?ビザは?みんな持ってるの?それともさらに奥にビザ売り場が??無いぞ、ビザを売ってそうな所は無い。ピンチ、早速ピンチなう。まだ何も始まっていないのに!ええい、こんなときのために文科省は俺に曖昧英語を植え付けたのでは無かったのか!早速使う時が来たのだ。誰が話し掛けやすそうか…パッと見て視界に入ってくるのはヒゲをはやしたやや怖そうな警備員の人と床掃除をしているおばちゃん。ええ…物腰柔らかそうなおじさんか愛想の良いお姉ちゃんはどこかにいないの…?で、仕方無いので警備員をチョイス。「え、えくすきゅーずみー…、あいにーどびざ…あー」と、どこで買うんですかまで言う前に何か言われて両替所を指さされる。やっぱりそこか…「さんきゅー!」。そして列に並ぶ。あぁ、よく見たらビザ15ドルですよって張り紙してあるよ。とりあえず助かった。自分の順番が来て15ドル差し出すと自動的にビザが貰えた。シールのようなものだ。事前の情報通り。自分で剥がしてパスポートに貼りつける。入国審査へ。ホールにおいてある入国カードを旅行会社から貰ったテンプレート通りに記入すると列に並ぶ。目線で促されてコワソーなおじさんにパスポートと入国カードを渡すとスタンプを押されて通過。ノーコミュニケーションで通過。やった!遂にエジプト入国だ!勝った!さてと、この先には空港係員を語って高額ツアーに引っ張り込むという罠が待ち構えているらしいので、誰の誘いにも一切目をくれず、現地の係員との合流ポイントへ向かおう。えーっと地図地図…。と、荷物をごそごそやると遠くから俺の名前を呼ぶ声が。なんだと…名前がバレてやがる!うおお無視だ無視無視…って名前バレなんてことがあるか?恐る恐る俺の名前を呼ぶ人に近づくとこちらの係員らしい。いや、指定した場所で待っててよ!気を遣って近くまで来てくれたのかもしれないが、事前の情報通りに物事が進まないと不安だろうがよ!!そんなわけで係員と合流し、同じツアーに申し込んだ方ともご挨拶。若くて可愛い女性であるようにと日本からずっとお祈りしていたのだが届かなかったようだ。そりゃそうだ。若い女の子が一人でエジプトツアーに申し込んだりしねーよ。あとこれから同行してくれる現地ガイドさんとも合流。モナというらしい。「山本モナのモナだから忘れませんよ」と軽いジョークのジャブ。これからカイロからルクソールへの国内線への乗り換えだ。乗り換えターミナルへ車で移動しながら、2,3の注意をモナから受ける。水は飲むな、生野菜も気をつけろ、チップを払え。チップ…このシステムが日本人にとっては面倒なのだ。特にエジプトではトイレに入るのにもチップが必要になる。トイレ係がトイレ前なんかに待機してて1ポンド払ってトイレを使う。この係の人かトイレを掃除したり、あとは女性用だとトイレットペーパーを渡したりする。極力トイレに入らないように心に誓う。で、乗り換えなんだが2時間超待つ。ビジネスクラス?ファーストクラス?どちらだか分からないけど、良い席らしくラウンジで待つ事に。ネットの繋がるラウンジ。初めての海外旅行でこんなに待遇良いだなんて、後々ビックリするよ!普通は10時間とかその辺の椅子で待つんだよ!って同行者に言われる。そうなんだろうきっと。ドバイでそこら中に寝っ転がってた人はそういうことなんだろう。コーヒーからジュースから、ケーキ、パンまで食べ放題で日本の新聞まである。
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なんだここは。もしかしてカイロに来たつもりで鳥取なんじゃ。鳥取砂丘見た事ないけどな。トイレも入ってみたら人いないしここはチップが必要ないようだ。素敵。そうだよな、チケット代に含まれてるよな。そんなわけで無線LANが使えたのでここでもTypePさんを取り出してtwitter。こんなことならアダプタをちゃんと持ってきておくんだった!バッテリーが限界を迎えてしまう…が、ちょうど飛行機の受付時間が近かったので空港内をブラッとしながら面白そうなモノを探す。無い。結局そのままルクソール行きの便へ乗り込む。
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前述の通り良い席なのでおしぼりとか飲み物とか飯とかサービスされる。飯まずっ。というかさっきのラウンジでそこそこ食べちゃったから入らないよ!…と言いつつ完食。げふ。ママゴトに使うような超簡易食器なのが食欲を失わせる。フライトアテンダントの化粧も物凄かった。同行者と一緒になって「あれはクレオパトラメイク、エジプトの伝統的な美の表現」などと盛り上がる。写真に収めようと努力するも、目の前に立たれたのではちょっとカメラを向けるのは躊躇してしまう。仕方あるまい。表情がほとんど変わらない、アナウンスもやたらと早口なフライトアテンダントだった。
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で、ルクソール到着。表に出ると日差しが強くなっていて暑い。ついにエジプト!って感じだ。心なしか香りまで違う。THEエジプト。イエイ!そんなわけでルクソール到着な訳だがすでに時間は夕方。そのまま車でホテルに移動して18時に。同行人はその日カルナック神殿で行われる音と光のショーというのを見に行くことに。その日はアナウンスが日本語なのでちょうど良いとか。送り迎えと簡単なガイド付きで45ドルだったかな…ちょっと割高じゃないですかね?しかしルクソールでは個人的な目的があるのだ。それはマクドナルド。あの全世界に店舗を持つインターナショナルファストフードのマクドナルドだ。決してコーヒーやハンバーガーが食べたいわけではない。ルクソールのマックにはエジプト限定のタオルが販売されているのだ。はるばる日本からエジプトへ来てマック!そして限定のタオル!いろいろネタが満載で素敵なお土産グッズである。しかしここはエジプト、異境の地。言葉が通じぬこの土地で、しかも辺りは徐々に暗くなりかけている。そんな時にジャパニーズがホイホイと単身出かけていけば良いカモに…!ええい、そんな迷っている場合か!…で、結局30分くらい迷ってついにホテルを飛び出すことに。しかしホテルを飛び出す前に済ませなくてはならないのが両替である。まだ現地のエジプトポンドを持っていない。もちろんドルも使えるんだろうが、万が一という可能性もある。またまた曖昧英語で決戦である。「ぷ、ぷりーずえくすちぇんじ…」と30ドルを突き出す。これまた体格の良いオッサンだ。しかしオッサンは優雅に「紅茶を飲むから少し待ちやがれボウズ」とそんなような事を言って俺を放置した。たぶんそんなことを言った。そして優雅に紅茶へ砂糖をさらさらと入れ、スプーンで数回かき混ぜるとやっと俺の30ドルを手に取った。エジプトポンドに直して約165ポンド。1ドルあたり5.5ポンドの両替率だ。そこから考えると1ポンドあたり約18円という金額が導かれる。面倒なので1ポンド20円と考えることにした。タオルがいくらなのか全く調べなかったけど、30ドル分もあればなんとかなるだろう。いざ外へ。早速「taxi?taxi?」という客引きの声。いらん、いらんわっ。のーさんきゅー!適当に手を振って振り切る。
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暗くなったと言ってもまだ19時頃のナイル川沿いは賑やかだ。観光客がぞろぞろと歩いていて心強い。明かりが灯り、馬車が走り、車やバイクが通り過ぎる。遠くからはお祈りの歌が聞こえる。非常に良い雰囲気だ。ホテルの近くにはルクソール神殿があって夕方からはライトアップされていた。その美しく神秘的な佇まいと言ったらすごい。すごいぞ。ホテルからちょっと歩いたところにこんな古代遺跡が構えてるなんて日本じゃ信じられない。街が遺跡と共にある。そういう古いものと新しいものが混ざりあう街並みにエジプト文明の深さを感じる。
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さてそんなものに圧倒されつつ進んでいくとあっという間にマクドナルドに到着。ナイル川の方からルクソール神殿を挟んだ所に立っている3階建ての建物がそうだ。入り口には勿論赤いアフロのらんらんるー♪もいる。中にはどうやら外国人観光客をメインにそこそこ混雑している模様。おっと外からもお目当てのタオルが見える。そうだよ、それが欲しかったんだ!立ち止まったら負けだ!と見えない誰かと戦いつつ店内へ。値段を確認、55ポンド。ドルやユーロ表示も合ったような気がしたけど忘れた。何故ならそれぞれイチイチ日本円に換算するのが面倒だったからだ。では早速注文…しようと思ったが折角なのでタオルの他にも何か注文しよう。ハンバーガーを注文してマックはやっぱりマックの味なんだなぁ…という感想をもらすか。えーと。高いな。100円メニューが売りの日本のマックとは違い、こちらのマックは中流レストラン並みの位置づけらしい。どれも1000円近い値段がしたような気がする。ここでもまた日本円に換算するのが面倒なので金額は記憶にない。コーヒーだけ飲んで帰るか。しかしレジには人が群がっていて無秩序状態。何故に列になって効率的に注文を捌かないのか。こりゃどうしたもんか…となんとなくチラチラ店員を見てたら目があって注文を促される。さぁ適当英語の炸裂だ。「たおる、ぶるー、あんどこーひー」指さしと適当英語で乗り切った。一度タオルが三種類全部カウントされたり、コーヒーの注文が通らなくてもう一度頼み直したりしたもののどうにかタオル&コーヒーゲット。コーヒーは6ポンドだった。
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エジプトではコーヒーはあまり飲まれない。コーヒーよりも紅茶を飲む事がほとんどらしい。エジプトのコーヒーはちょっと焦げたような味のする苦みのやや強いコーヒーだ。旅行中何度かコーヒーを飲んだけれど、どこも似たような風味だった。しばらくの間マックでコーヒー休憩。無線LANが使えるという事前の情報からここでtwitterにポストしようとしたのだけど無理だった。McdonaldsというSSIDは見えるのだが繋ぐのにはID/PASSがいるようだ。接続しただけではネットに繋がらなかった。断念。ホテルへ帰る。行きの時よりも少しだけ人が少なくなった道沿いを歩きながら、ナイル側対岸から見える明かりを眺める。明日は王家の谷…!帰って速攻で寝た。何故なら明日は5時起きで朝飯を食べねばならないからだ。