3時10分、決断のとき

 西部劇映画って決して嫌いじゃないんだけど、今ひとつ面白いってトコまで乗りきれなかった。お話としては悪党がちょっと捻ってあるけど、いわゆる西部映画らしいイイモノとワルモノの打ち合いのお話。最終的にはガンマンが山ほど出てきて銃撃戦。イイモノの方が、腕利きのガンマンであるほうがもっと好みだけどね!その辺りはクリント・イーストウッドに任せる。乗りきれなかった理由に色んな事があると思うのだけど、例えばその一つとして「なんだか絵が綺麗」ってのはどうしてもあるかなーと思った。クリント・イーストウッドを挙げたけど、この辺りで撮られている映画はデジタルじゃないし、フィルムの質感のある、ちょっと汚い絵で、劇伴もちょっとばかしローファイな感じ。そのあたりもセットで西部劇、っていうセットが自分の中に組み込まれているような気がする。そのスイッチが入らない。お話は悪く無いとおもうんだけど…。

 日本の時代劇の衰退も似たような事が考えられないだろうか?技術の進歩ではあるのだけど、最新の明るい画面、綺麗な映像で観る時代劇と、夕方頃に再放送でやってる画質のやや荒い時代劇、どこか後者の方に雰囲気を感じてしまうような気がする。お話が古典的なだけにね。古典的ってのはお約束が多いって事なんだけど、お約束の中に映像的、聴覚的な感覚もセットになってるのかもしれない。

決断の3時10分 [DVD]

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 その考え方で行くと、もしかしてリメイク元は面白く見れるのかも?