君の名は

 明日映画を観に行こう!と3日の夜に思い立って8日に観に行った。君の名は。決意と行動とのタイムラグ。小説のタイトルみたい。

 知識人さまがあちらこちらで上から目線の評価をしているようだけど、興行収入と動員数の圧倒的な数の暴力の前には惨めな敗残兵と化す!あらゆることに共通するんだけど、つまらなかった事とか物足りないことの表明とかしなくていいから、良かったことだけ世の中に伝えれば良いと思う。良かったことだけ共有され、それが活かされればどんどん良くなると思うんだけどな。ネガティブな意見は自分の中にとどめておけば良いじゃん。ネガティブな事は、自分が同じ立場になったときに、同じ轍を踏むことの無いようにする、という使い方をすればそれで良いんだよ。良くなかった事を共有すれば世の中の良くないことが消えていくだろうか…?そんな世の中では無い。ただヘイトが生まれているだけでは?臭いものにフタを、という話と近くなってしまうんだけど、あくまでエンタメの楽しみ方の個人的理想として。あらゆる犯罪や悪意を隠蔽するということではないので一応。

 しかし自分と違うものに出会ったときに、それを受け入れたり、ましてや認めて賞賛するってのは難しいものなんだろうな。それによって自分の誇りとかアイデンティティーが失われたりとか…そういう防衛意識があるのだと思う。わたしあんまりそういうプライドないので柔軟だし多様な価値観を認めるよ!でも多様な価値観を認めるってのは、他人の批判を自分勝手にすることを許容する事も含んでいるよね。「多様な価値観を認めてください!他人の批判は良くないです!やめてください!」って一見まともそうな意見だけどブーメランが飛んでくると手も足も出ない。うぐぐ。あとこれまでの記事を振り返ると容易にブーメラン発見できそうなのでここで言い訳しておく。個人の記録にグダグダ突っ込まないでくれますか?手のひらクルクルですから。

 新海監督作品はこれまで観てなくて初「新海」。画作りのキレイな人で、男女の恋愛を描くけど最終的に必ずしもハッピーにならない恋愛映画を作る人、という認識(観てもいないのに!)。そんなことで「君の名は」の予告を見たときにも同じ印象。しかしいい意味で裏切られてエンディングを迎えた。私、あんまり賢くないので分かりやすいオチにしてくれないと不満なのですよね。「二人の関係がこのあとどうなったかは皆さんのご想像におまかせします」とか嫌い。そうじゃなくてフィクションなんだから、創造神たる原作者がお話決めてくれないと、全ては嘘で妄想なんだっつの。想像に任せるならせめて着地してなんとなくレールが見えた状態で渡して欲しい。