美女と野獣

 なんとなくざっくり知ってるけど一度も見たこと無いシリーズのひとつ。BD借りてきて観る。

 ざっくりこんな感じだろと思っていたストーリー >>> 野獣という見た目がひどい状態になってしまった王子様。ただし心は優しい。そこへやってきた女性が野獣と暮らすことになるのだが、野獣の心優しさに触れたことにより、恐ろしい見た目の野獣なんだけど好意を抱くようになる。そんで魔法が解ける。

 野獣になってしまった理由とか、女性が城にやってくることになった理由とか、細かい設定が全部抜けてたわけ。んで本作を見ていろいろ分かった。

 そんでざっくり上記のストーリーは間違ってなかったなと思ったんだけど、王子さまの改心の部分がちょっと弱い印象。冒頭で贅を尽くして過ごしていた王子様というのが描かれる。そこへやってくる醜い老婆。この老婆が魔法使いで、老婆を冷たく扱ったがゆえに不興をかって野獣の姿になってしまったというわけ。んで、醜いものとか、貧しいものとか、そういう存在に対して扱いが酷いという、THE嫌な金持ちとしてスタートするはいいんだけど、その行動が過ちだったと反省するような言動が弱い。ざっくりそれは幼い頃からの教育だから仕方ないんです、みたいな話になっていたような気もする…が、ちょっと記憶が曖昧。野獣の姿に変えられるという罰を受け、エマ・ワトソンに出会うまでに改心があったのだろうか?プロローグで語られている王子様と、再び劇中で野獣の姿で登場する王子様とが、ずいぶん違う性格のような印象だった。

 そもそも野獣に変えられる理由と、その魔法が解ける条件がリンクしていないような??差別的意識に罰を与え、それを償う条件が女性に愛されること。王子が野獣に変えられたことにより失ったのは、まずその見た目と、人との繋がり。それに付随して財産とかそういうのも無くなっていくと。つまり女性に愛される為には、人間性だけで勝負しなければならないと。人間性尊い以外は、あの老女のように醜く貧しい存在だ。おっと、だんだんリンクしてきたか。そしたらせめて人間性がどのように変化して、過去の自分の乗り越えたのかという変化のエピソードはほしいなー。罰を受けたので変化しました、では、変化の理由が受動的過ぎて納得いかない。自分の中で気づきがあり、考え方が変化するような展開が無ければ。

 あと、あの魔女はなんで王子を野獣に変えたんだろ。いたずら?それとも義憤なの?要は王子が更生することによって呪いが解けるシステムにしたわけなので、魔女になんらかの目的があったはず。あの存在は一体なんだったんだ。設定を作るためだけの便利な道具というような気もする。