最近のコンビニには食玩フィギュア専用の棚があって、そこだけちょっと別格だ。時にアニメだったり、昆虫だったり、スーパーカーだったりするけれども、よく見るとその一部は「あ、これ子供の方向完全に向いてねえや」と思わせる商品がちらほらしているから。一見子供向きな皮を被っているのだが。美少女フィギュアなんてのは真っ先に思いつくそれ。食玩に興味のある(小さい)男の子は、「こっこんな少女趣味なのいらねェよ！」と本当は胸と下腹部にモヤモヤした若さを抱えているけれど、後ろ足で砂を掛けていくポーズを取るだろうし、女の子なんてのは始めから食玩に興味など無いような気がする。直感だけど。そういえばおまけ付きのお菓子を指さしながら泣いている女の子など見たことがないので、この直感はまんざらでない気がする。直感だけど。
そういう訳で、「市場調査」と宣言して時々眺めては、「へーこりゃマニアック」「うお2000GT、俺の魂」などと感嘆して買わないのだけど、この間は少し考えてしまった商品がある。それが新世紀エヴァンゲリオン「ウェハース」。エヴァと言えば既に説明不要の大ヒット作品であるので、その仔細については割愛するがとにかくそのオマケのお菓子*1がそのチョイスではマズイだろう。ウェハースは無い。ウェハースは割とクラスの高い駄菓子だ。「ラムネ」と書いてあるプラ容器に包まれた錠剤ならいざ知らず、そんな高ランクなお菓子は捨てられない。食べるほかあるまい。しかしいい大人がウェハースを食べるか？*2私は未だにビックリマンチョコをオシャレに食べながら、街を颯爽と歩く紳士に出会ったことは無い。電気街にだっていやしない(確証は無いけど)。従ってウェハースはお子様の食べ物だ。
お子様の食べ物にエヴァのトレカ？？エヴァって10年前にヒットした作品ですよ？劇場版が製作されるって話で盛り上がってるのは、当時ハマった世代と今の中高生のアニメファンか、ギャンブル好きのオッサンくらいだと思っていた。少なくともウェハースを食べる世代は新劇場版は知らないだろう。そんなわけで、エヴァとウェハースという組み合わせに少々困惑したという話。どうせならウィダインゼリーのパックにオレンジの液体詰めて「LCL」と書いて売ればエヴァ世代に大ウケするかもしれない(多分しない)。それはともかく同じウェハースを売るのにも、ワンピース等のジャンプキャラと合わせほうが売れるんじゃ？
と、そんなことを昨年末考えて新年を迎えたわけですが、小学6年生の従兄弟がコンビニで買ってきて「やった！碇シンジ君だ！」などと昔の自分が言ったか言わないかのような台詞を口にしたときはさすがに度肝を抜かされました。しかも綾波がダブったからアスカが欲しいなどと言う始末。ちゃんとお子様に売れてて、しかもコレクションされてら…。昔の何かが疼いて「あのアニメ訳分かってみてる？」と聴く人が聴いたらギリギリかもしれない質問を投げてしまうと、ロボットの戦いだけ格好いいから見ている、初号機が好き、との事でした。そりゃそうだよなと思う反面ちょっと残念だったりするのですが、とにかくその子の今後の健やかな成長を期待します。健やかな。
そんなわけで、全ての子供達におめでとう(新年の挨拶)。
