ぷちナショナリズム症候群

 香山リカ本。途中から物凄く下らないことを愚痴愚痴してる本だなと思いつつ読了。密林に非常に自分の気持ちを代弁するレビューがあったのでそのまま頂き。

まず読み取れるのは、「自分と合わない意見を矮小化するためのレッテル張り」をしているということ。ごくごく一般的である心情の発露を"プチ"ナショナリズムと矮小化することによってこういう人々を見下しているにすぎない。結局言いたいことはそれくらいだろう。


 ただ一つ、この本の中で指摘されている「切り離し」の思考プロセスだけは納得の行くものだった。特に若者においては主義主張・行動原理に例えば歴史的な経緯、積み重ねを意識することや深い思考は殆ど無い。悪く行ってしまえば浅はかでバカなのかもしれなが、屈託無く素直であるというのはむしろ若者らしい。むしろそういった過去に縛られて動けなくなることの方が滑稽だ。歳を取るとそういう場面が多くなっていくのは分かる。だからこそ若者がそれを切り離すことで社会のバランスを取っていくのではないだろうか。