飲茶の「最強!」のニーチェ

飲茶の「最強! 」のニーチェ

飲茶の「最強! 」のニーチェ

 先日の東洋哲学の本に続いて飲茶氏の哲学入門本。ニーチェに絞った本書。本書で言及されてた気がするけど、ニーチェのキーワードってホントに厨二病の魂を揺さぶられるものがあって、昔チャレンジしたことがあったのだが無事挫折した。読んだのはツァラトゥストラかく語りきだったろうか。ツァラトゥストラって語感いいし、2001年宇宙の旅で有名なリヒャルト・シュトラウスの曲も何かくすぐるものがある。原人たる我々にモノリス的ひらめきを!
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 哲学の本は本当に難しいし、何に役に立つかわからんし、さっぱり読み進めない。まぁそれは今もそうなのだが…。自分が全く問題としていないことについて議論されている。興味が無い。そもそも哲学に別にそんなに興味無いしな。わかったら賢いかもと思って読んでるだけだし。しかし賢くはなりたいのだ。何が目的であるわけでもない!賢くなりたいんだ!なので理解したいんだ。

 んで、本書はその賢くなりたい欲求を大変素敵に満たしてくれる、わかりやすいニーチェ入門本だ。非常にフランクな会話形式で、ニーチェについて解説してくれる。

このあたりのニーチェ有名キーワードが、関連性をもって理解できる。ホントはもっと深く理解しなければならない意味があるのかもしれないけど、ひとまず「入門」という意味ではものすごく成功していると思う。少なくとも一度も投げ出さずに、何度も何度も読み返すことなく読み進めることができた。

 表紙に「幸福になる哲学」とサブタイトルがついているのだけど、本当に幸せになれるだろうか?本書の説明の中では、他人や社会からの評価なんて見たり触れたりできない意味のないやつなので、もっと実存を大事にしよう→大事なのはあなたの意思。そんな風に内容を理解した。「嫌われる勇気」ということだろうか。うーん…。結局それってただの図々しい迷惑な奴なんだよなぁ…。それで幸せになれるならいいんだけど、社会を構成する一員として存在せざるを得ない人間としては、実存だけに振り切っても生きづらい。

 いろいろ考えながら読んだけど、入門書ということで、これだけ読んで理解したつもりでペラペラ語るのは危ない。もっといろんなことを吸収しよう。今インプット期間なのです。