雑記 2020/04/10

 一度観たことあるはず。話が面白いとかそういうのじゃない。でも全編映像にめちゃくちゃにエネルギーがあって、それだけで映画だなぁと思う。役者陣もスター揃いだ。なんなら最近亡くなったような役者もいて、時代の経過を感じる。なんせ冒頭は戦後の闇市からだ。1973年の映画。ホントこの時代の邦画はパワーが溢れまくってる。なにがそうさせるのだろう。個人的にはちょっと汚いのがいいと思う。映像はクリアじゃないし、黒く潰れているところもあるし、解像度も低い。音声もザラザラしてる。しかしそこにパワーを感じるのはなんだろう。仮に現代の映像にそのような処理をすれば多少は力を借りれるのだろうか。同じことができるか?同じ機材はきっとない。エフェクトであんな感じ作れるのかな。まぁそういう資格&聴覚でわかりやすく違うところとは別なところに、大きなパワーがあるのかもしれないが。ムカシハヨカッタ理論で片付けたくないんだよね。多分いま作られている作品も50年後には神格化される作品がある。だから時代が良かっただけではないはずだ。1973年に公開されたこの映画が、未だに力のあるということ、時代の流れにも負けないパワーがこの作品にあったというだけなのだ。風化して観られなくなった同時代の作品がいくつもあるはずだし。

 ハンス・ジマーを始めとした映画音楽のスーパースターがインタビューに答える。また、監督や専門家によっていかに映画音楽が進化してきたかが語られる。めちゃくちゃ面白い。具体的な映画や劇伴と共に紹介されてわかりやすい。様々な権利処理がされている…と考えてしまった。余計な事だ。とにかく映画音楽のパワーについて知りたければこの映画を。映像に対する音楽ってのはホントに重要よね。同じ映像に違う雰囲気の音楽をつければ違う物語になる。繰り返し観たい。

 レゴムービーの2作目。気持ちの良いテンポのコメディとシリアス。他映画のメタなネタも随所に散りばめられてて面白い。たぶん全体を貫いてるテーマとかあるのかもしれないけど、この映画は瞬間的に笑って次に行く映画として楽しんでる。

 

 有名なのに観てなかったシリーズ。ランボー1と2を見て3。ちょっとこれプロパガンダすぎん?これまでは戦争のトラウマとか、戦地では英雄であったランボーの戦後の扱いの冷淡さとか、そういう戦争の負の部分について触れてたはずなのに、急にソ連をボコボコにしろ!みたいな殺戮の映画。これは良くない。ただの政治だこれは。最後に「この映画をすべてのアフガン戦士たちに捧げる」って出てチェックメイト。ダメだと思う。…っていう話は2020年だから生まれる感想よね。時の経過によって常識というものがいとも簡単に変わってしまう。常識というのは普遍の状態ではなくて、一時の空気なのだという事がわかる。新型コロナによって社会が変容しつつあるこの瞬間。今まさに常識の変化の真っ只中にいるぞ。